投資会社であるベンチャーキャピタル(VC)が年々増え続けています。
ベンチャーキャピタルが増える背景には、投資先であるスタートアップ企業が増えていることが理由に挙げられます。
この記事ではベンチャーキャピタルの実態と投資方法について解説しています。
これから起業したい人や起業間もない方はぜひ参考にして「自分の会社は投資してもらえるか?」を判断してきてください。
- ベンチャーキャピタルの実態
- 投資されるメリットとデメリット
- おすすめのベンチャーキャピタル3社
ベンチャーキャピタル(VC)とは
ベンチャーキャピタル(VC)とは、急成長しそうなスタートアップ企業やベンチャー企業に投資する会社のことをいいます。
アドバイスや経営に関わることでスタートアップ企業の成長の手助けをし、事業が成長したら「事業そのもの」や「株式」を売却して利益を得る、という仕組みです。
ベンチャーキャピタル(VC)会社は世の中の流れを読みつつ、「将来良い流れになるな」と思えるるスタートアップ企業に投資し、経営支援をしていきます。
スタートアップ企業から見ればベンチャーキャピタルは銀行の融資のように「資金調達」ができる大切な存在です。
ベンチャーキャピタル会社はスタートアップ企業の成長ステージに合わせた投資をします。
投資のお願いをするときは「自分の成長ステージ」に投資してい会社を選びましょう。
成長の度合いによって下記のように呼び方が変わります。
ステージ名 | 状態 |
シードステージ | 企業前のアイディアだけある時期 |
アーリーステージ | 起業後のマネタイズ模索時期 |
ミドルステージ | 黒字化して成長が見える時期 |
レイタ―ステージ | 事業が軌道にのって拡大する時期 |
スタートアップとベンチャーの違い
出典元:Coral
スタートアップ企業とベンチャー企業は目標達成までの「時間のかけ方」に違いがあります。
スタートアップ企業は短期間に目標を達成させますがベンチャー企業は中・長期的に目標を達成させていきます。
スタートアップ企業で成功した有名な企業にはGoogleやFacebook、Slackなどがあります。
日本ではロボアドバイザーのウェルスナビや転職サイトのビズリーチが有名ですね。
ちなみに「ベンチャー企業」は和製英語なので海外ではほぼ使いません。
ベンチャーキャピタル(VC)の種類
国内の最大ベンチャーキャピタルは北米やアジアにも投資を手掛けるジャフコ。
日本のベンチャーキャピタルは証券系、都市銀行系、保険系、独立系などがあり外資系のベンチャーキャピタルもあります。
下記に有名な企業を紹介します。
系列 | 会社名 |
証券系 | ジャフコ 大和企業投資 |
都市銀行系 | 三菱UFJキャピタル みずほキャピタルなど |
保険系 | ティーキャピタルパートナーズ 三井住友海上キャピタル ニッセイ・キャピタルなど |
その他金融 | SBIインベストメント 信金キャピタル オリックス・キャピタルなど |
事業会社系 | NTTドコモ・ベンチャーズ TBSイノベーション・パートナーズ フジ・スタートアップ・ベンチャーズ 電通イノベーションパートナーズなど |
政府系 | INCJ(産業革新機構) 東京中小企業投資育成など |
大学系 | 慶應イノベーション・イニシアティブ 東京大学エッジキャピタルパートナーズ |
独立系 |
Coral Capital YJキャピタル →Z Venture Capital( YJキャピタルとLINE Venturesが合併、Z Venture Capitalとして2021年4月1日より事業開始)2022年2月17日追記 VOYAGE |
2020年11月現在、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会に登録してる会社は110社を超えています。
ベンチャーキャピタルの資金調達方法は「投資」
ベンチャーキャピタル(VC)からの資金調達方法は「投資」してもらうことです。
「投資」は銀行の「融資」と違って投資された資金の返済義務はありません。
その代わり事業が成長したり上場したときには株式や事業の売却などでベンチャーキャピタルに利益を渡します。
とはいえスタートアップ企業が成長できずベンチャーキャピタルが投資した資金を回収できない場合もあります。
しかしベンチャーキャピタルも年間5~15%以上のリターンを期待している投資家を裏切ることはできません。
そこでベンチャーキャピタルでは経営メンバーの一員となったり社外コンサルティングスタッフになったりしてスタートアップ企業の成長を促します。
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリットとデメリット
ベンチャーキャピタルから投資を受けるメリットを4つとデメリットを2つ解説します。
投資を受けるメリット
投資を受けるメリットを解説します。
- 資金調達
- 成長支援
- 事業提携
- 評価UP
銀行からの融資は融資が決まるまで時間がかかりますがベンチャーキャピタルでは投資が決まれば担保がなくても早々に資金調達ができます。
また経営に関わってもらうことで経営方法やスキルを実務で学ぶことができ、他のスタートアップ企業と事業提携できる可能性もあります。
さらに投資を受ければベンチャーキャピタルが認めた会社として認知され、社会からの評価も上がります。
投資を受けるデメリット
投資を受ける場合のメリットを解説します。
- 経営に与える影響が大きい
- 株式の買い取り
メリットにも書いた内容ですがベンチャーキャピタルはスタートアップ企業を成功に導くために経営に大きく関与するため、思い描いていた経営と相違することがあります。
また事業が軌道にのらず利益が出ない場合には、資本を回収する必要があるため株式の買い取りを迫られることがあります。
投資されるスタートアップ企業とは
ベンチャーキャピタル(VC)会社が投資先に選ぶスタートアップ企業の事業について解説します。
2020年11月現在下記の5点を満たしていることが推奨されています。
- 利用者が急増していること
- 解約や離脱が少ないこと
- 商品が市場に適合していること
- 10年後に成長してる企業
- 問題解決ができるチーム
スタートアップ企業は「市場に適合していない商品」を選ぶ傾向があります。
ベンチャーキャピタルでは「もっとも重要なのは市場に適合していること」だと訴えます。
新型コロナウイルスの影響でアメリカでは2020年3月にはベンチャーキャピタルの取引は22%減少しています。
出典元:CBINSIGHT
特に投資回収率の低いシードステージのスタートアップ企業への投資は少なくなっており、10年後に成長できるような企業を探しています。
出典元:CBINSIGHT
またプランを練ることも大切ですがプランよりチームが重要です。
想定していたプランが変更になって市場に適応するよう課題を克服できるチームに投資します。
出典元:CBINSIGHT
おすすめのベンチャーキャピタル(VC)4社
投資してもらうベンチャーキャピタル選ぶときはステージごとに選ぶ会社が異なります。
投資金額と投資先が増えていて、大手で活躍していた人材がジョインしているベンチャーキャピタルの中から4社紹介します。
- シードステージ「Coral Capital」
- アーリーステージ「W ventures」
- ミドルステージ「YJキャピタル」
- レイタ―ステージ「ニッセイキャピタル」
おすすめベンチャーキャピタル(VC)①シードステージ
シードステージに特化して投資をしているCoral Capitalは2016年に投資を開始し、運用総額は120億円。
投資金額は初期投資1,000万円~5000万円、追加投資で5,000万円〜2億円。
投資先スタートアップ企業の人材募集も行っています。
投資先は仕事マッチングサイトのZehitomoや労務管理ソフトのスマートHRなどがあります。
おすすめベンチャーキャピタル(VC)②アーリーステージ
W venturesは2019年4月にミクシィからの出資で50億円のファンドを組み、投資活動を開始しました。
生活を豊かにする分野(エンターテインメントやスポーツなど)を中心に投資活動をしています。
アーリーステージだけでなくシードステージの投資活動も行っています。
投資先はハンドメイドマーケットCreemaやサラダショップのGRITTODAYなどがあります。
おすすめベンチャーキャピタル(VC)③ミドルステージ
YJキャピタル株式会社 →YJキャピタルとLINE Venturesが合併、Z Venture Capitalとして2021年4月1日より事業開始(2022年2月17日追記)
YJキャピタルはインターネット関連のスタートアップ企業に投資するYahoo100%子会社です。
オンライン英会話レアジョブやオンライン印刷ラクスルなどに投資をしています。
Yahooグループのリソースを使った支援を行ってもらえるので集客力が高いです。
ミドルステージのおすすめで紹介していますがすべてのステージに対応しています。
おすすめベンチャーキャピタル(VC)④レイターステージ
ニッセイキャピタル株式会社
ニッセイキャピタルは日本生命の投資機関です。
すべてのステージに対応しており、シードステージからIPOを目指すレイターステージの企業まで幅広く投資しています。
投資実績は1000社を超え、その中でも200社の企業が上場しています。
ハウスクリーニングや不用品回収などの出張・訪問サービスに特化した「くらしのマーケット」やホームページ作成の「ペライチ」などに投資しています。
投資の依頼方法
メールやお問合せフォームから問い合わせます。
以下は実際に問い合わせをしたときの文面です。
下記の4点を伝えます。
- 挨拶
- 自己紹介
- 事業内容
- 投資の依頼
自分の紹介ができるSNSやLPがあれば添付しましょう。
数日後下記のような返信をいただけ、日程調整となります。
【まとめ】スタートアップ企業の強い味方!ベンチャーキャピタル(VC)とは
ベンチャーキャピタルは国内だけでも多数存在しており、さらには外資系の参入も目立ちます。
スタートアップ企業で資金が足りない企業は銀行の融資だけでなく、ベンチャーキャピタルからの資金援助も考えてみてはいかがでしょうか?
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